院長の独り言
2021年3月 増上慢(ぞうじょうまん)と因果応報とは?
さて前回は『2021年2月バレンタインで告白?まだまだ現役でいたいもんです』についてお届けし、お送りしました。
今回は『2021年3月 増上慢(ぞうじょうまん)と因果応報とは?』についてお話したいと思っています。
さていよいよコロナウイルスのワクチンが出始めました。打つとか打たないとか? いろいろの議論はあるようですが、自分は大丈夫なんて思っていたら大ごとです。その心を「慢心」といいます。
さて増上慢とはまさしく慢心している状態です。悟りをひらいてもいないのに、悟ったとうぬぼれる心=わかったつもりが恐ろしい悟りや徳を体得していないのに体得したと思って慢心し、他より優れていると思うこと。変な自信があることです。どうやら「悟り」は52段階あるみたいです。最上の悟りを【仏覚】といって、なので少し仏教をかじった程度で「俺はわかった」と耳を貸さないような人はうぬ惚れています。
「耳だけ極楽」
あるとき極楽に餃子のようなものがニョキニョキはえていた。それは人間の耳であったのでお釈迦様に尋ねたら、『これは生きている時に耳で仏法を聞いて知ったあるいは分かったつもりの耳だ。頭だけで実行が伴わなかったので耳だけが極楽に来て、体は地獄に落ちたのだ』とおっしゃったそうです。この教えはうぬ惚れてはいけないということです。
このお釈迦様との会話を皆さんはどう感じられましたか? この話、実は感謝が関わってきます。本当の感謝が出来る人にはこんな増上慢は起こりえません。今年のうちの課題は感謝です。言葉だけのものでなく、どう表すか? が大切なのです。よく「ありがとう」を連発する人がいます。しかしその方は口だけであって実行が伴っていません。ありがとうというからにはその相手に何かを返さないといけないのです。言葉でなく物であったり、伝わるような心であったりです。伝わらないのは相手が悪いのではありません。自分がきっちり伝えられてないか本当に相手に伝える気がないかのどちらかなのです。
それなのに、そういう人はいつもこう言います。
私は一生懸命伝えているのに相手に伝わらない…⇒当たり前です。本気の思いではないし、相手も本気度の違いがそこにはあります。軽くない思いなのです。相手の方が一生懸命なんです。
この感謝は 慢心をなくし、そして実は因果応報についても防ぐ唯一の方法です。
うまくいかないときは大抵
⑴感謝がしてない⇒論外です
⑵感謝が足りない⇒言葉だけで実行がない
⑶感謝が相手に伝わらない⇒努力不足か感謝が薄い
何かされたときに、あなたは喜んだはずですね。なぜそれを喜びで返せないのですか? 勝手に喜ばしていると勘違いするのでしょう???
全て慢心なんです。
そして、その慢心は確実に感謝を恩で返すことなく、放置すれば自分に跳ね返り同じ目にあいます。それを因果応報と言います。もしあなたが自分では裏切ってないと思っていても、単に考えが違うだけなんて,呑気に構えないほうがいいです。相手が裏切ったと思っている以上、それはけして切り捨てて考えてはいけません。因果応報間違いなしなのです。
ぜひ皆様も心を大切にして、無用に人を切り捨てたりせず、大切に大事にしてみてはいかがでしょうか?
令和3年3月2日
さいきじんクリニック. 齋木豊徳