『発酵と酵素の違い』

斎木院長の独り言

さて前回は『この頃、統合医療への関心が高まってきている?』についてお届けし、お送りしました。今回は『発酵と酵素の違い』についてお話したいと思っています。

前回統合医療についてお話しました。その中でも最も重要な「食」。その中でのキーワードになる
■酵素と酵母、そして発酵の違い についてお話をいたします。

多くの方が混乱しているのは以下の2点です。
◎酵素と酵母は全く別ものであるが ◎酵素食品と発酵食品を同一視している事が原因です

< 腐敗 と 発酵 は 紙一重 
発酵とは一言でいうなら微生物の働きで材料を加工すること。
原理としては食べ物が腐るのと同じだけど、微生物はとてもたくさん種類があって、そのすべてが人間にとって有害な働きをするわけではない。

< 腐敗 と 発酵 は 紙一重> 
人間に好ましくない働きをする微生物が活動した結果を「腐敗」
人間に好ましい働きをする微生物を選んでそれを食品に作用させ微生物活動を利用した「発酵」

< たとえば  パン>
小麦粉の中でイースト(酵母)を増殖させるのがパン生地の発酵。酵母は、糖を食べて二酸化炭素を放出し、この二酸化炭素が生地を膨らませるからパンはふっくらするのです。

< 酵素 >
(1)酵素はあまり意味がないとする説

簡潔に言うと 酵素はタンパク質です。
体外から取るとアミノ酸に分解するので効果がない… という説があります。
酵素は生き物が活動するために体内で作る物質のことで一種の触媒(化学反応を促進する物質のこと)なんです。
生物の体内で起きる反応は全て化学反応で、それをすすめるために作られる触媒の事を「酵素」と呼びます。酵素も体にいいとか思い込んでいる人がいるみたいだけど、こっちは体外から摂取しても全く意味がない という意見が大半でした。

酵素はタンパク質で出来ていて、口から食べたタンパク質は胃の中でアミノ酸に分解されちゃうから、酵素がそのまま体内に入って効果を発揮することはない。
1:酵母は発酵に必要なアイテムです 
2:酵母も生き物ですので繁殖していく過程で酵素を利用します
 酵素は生き物でなくタンパク質で、口からとってもアミノ酸に分解される ??? 
3:酵母が増えれば酵素の絶対量もそれに伴い増加します。ですがそこで増えた酵素は酵母にだけ役立つので、人間が食べ物として摂取してもなんの役にも立ちません。
発酵食品で取り入れた酵素は人の体のなかでは残念ながら活躍はしないのです!

(2)酵素は効果があるとする説

簡潔に言うと 上記に書いてあるように今までは蛋白質(酵素)を飲んでも、「胃酸で分解されたり、腸分解されたりで意味がない」と考えられてきた。 実はこれはたいへん古い考え…  で酵素栄養学的に言うと実は意味があります。
スタルヒン<ホリスティック酵素栄養学博士(米国クレイトン大学)>は胃酸で全てのものが分解されるのは嘘だと言い切っています。働かないとされてきたデータはキウイのデータで、キウイのアクチニジンという酵素が蛋白を分解するプロテアーゼであるので分解されてしまいます。

この果物キウイのグラフでのデータは、たしかに多くの酵素がPH5~7で働くのは確かだが、
実は多くの場合は強い酸性の胃のなかで、不活性になり働かないだけ。
また、酵素によっては胃のなかで活性を失っても、pH5~6で再び蘇り、腸で働くものもあります。
たとえば、現在有名になった【ウルトラ酵素】に含まれる麹菌酵素は、pH2の強い酸のなかでも活性を保ちます。直接代謝酵素を補うことにはなりませんが、食物酵素の多いものや酵素サプリをとることには、非常に大きな意味があります。それは、「事前消化」に役立つからです。

事前消化のために酵素が必要
直接代謝酵素を補うことにはなりませんが、食物酵素の多いものや酵素サプリをとることには、非常に大きな意味があります。それは、「事前消化」に役立つからです。
口にした食べものは、本格的な消化活動のはじまる前に、胃の上のほうでしばらくとどまり、食物のもつ食物酵素によって事前消化が進みます。

事前消化がキチンとおこなわれれば、膵臓は余分に消化酵素をつくりだすという重労働から解放されます。また、消化酵素づくりに必要なエネルギー、原料となるアミノ酸、ビタミンやミネラルなどの消耗は抑えられ、他の代謝に支障がでなくなります。つまり、体のあらゆるトラブルの回避/改善が見込めるということ。

ただ、生の食物に豊富に含まれる食物酵素は、基本的に自己消化はするものの、他の食物を分解する酵素はもっていません。加熱した食品を食べた場合、事前消化は進まないということです。調理・加工品ばかり食べている現代人には、一緒に食べた他の食品を事前消化してくれる別の「酵素」が必要ということになります。

食品の事前消化に理想的な酵素とは?
事前消化のために外部から補うことのできる唯一の酵素が「消化酵素」です。米国で「酵素サプリ」といえば消化酵素を指しますが、日本では事情が違います。日本には独得の法規制があり、消化酵素はサプリとしては販売できないのです。(医薬品の消化酵素とは厳密には異なるのですが、お役所は同一のものとみなすんですね)
従って、日本で「酵素サプリ」といっても、ほとんどが野菜や果物の発酵液で、米国の酵素サプリとは、まったく別物。事前消化のための酵素は補えないのです。

ただ、ウルトラ酵素の原料である麹菌は、多くの消化酵素つくりだすという、素晴らし性質をもっています。しかも、麹菌の組みあわせによりpH2~11で働くので、米国の酵素サプリ同様の作用が確認できます。ウルトラ酵素を日本に輸入できるようになったいきさつは、機会をあらためてお話ししますが、おそらく、これだけのパワーがあり、事前消化に適した酵素サプリは、日本では他にないはずです。

まとめ
●酵素と発酵は違う
●酵素は胃酸で分解されると考えられてきたが、そうではない
●その代表格はウルトラ酵素の麹菌
●消化を助けることが 体内酵素を温存する大切な方法である。

<参考>  体内酵素の大切な働き
 1)クエン酸回路(人間のエネルギー工場)を動かす⇒ ATP産生には多くの体内代謝酵素が活躍
 2)活性酸素除去⇒ いわゆる スカベンジャー(SOD)などの抗酸化酵素 は大変重要である
 3)消化酵素⇒ 代謝酵素よりも優先的に使われる
 とくに1、2はかなり重要です…

ちょっと難しかったでしょうか? せめて最後のまとめだけでも少し気にとめていただけたら幸いです。

平成30年6月2日
さいきじんクリニック. 齋木豊徳

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